第30回ピットロードコンテスト(2021) 審査結果発表
主催:株式会社ピットロード
協賛:有限会社 モデルアート社
艦船模型専門誌 ネイビーヤード
月刊 ホビージャパン
この度はピットロードコンテストにたくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、下記の通り各賞が選出されましたことを発表いたします。
・使用キットは、特記がない限り全て「1/700スケールのピットロード製品」です。
・作者コメントは、ほぼ原文のまま掲載しております。
2021年9月10日追記:
本日までに、コンテスト参加者様への賞品の発送が全て完了いたしました。来週半ば(9月15日ごろ)までに賞品がお手元に届かない場合(運送会社からの連絡もない場合)は、輸送中の事故等の可能性がございますので、お手数ですがメールにてご連絡ください。
金賞
戦艦武蔵の最期 1944年10月24日(きら工房様)
使用キット:日本海軍 戦艦 武蔵 レイテ沖海戦時
作者コメント:
世界最大にして最強と呼ばれた不沈艦武蔵が前のめりになりながら沈みゆく最期を美化しないありのままの姿でジオラマにしました
海底の武蔵や証言等を元にダメージ加工を施し爆弾の直撃により大きく穴が空いた艦橋や折れた測距儀、瓦礫の山になった甲板、魚雷痕、被弾した一番主砲の天蓋の歪みなどを再現しました
そして機銃周りには3000発以上の空薬莢が散乱しております
金属独特な裂けたような質感で制作しました
銀賞
TF58 Operation Iceberg(五十嵐龍哉様)
使用キット:アメリカ海軍航空母艦 CV-10 ヨークタウンII、駆逐艦 DD-731 マドックス、T2 tanker(他社レジンキット)
作者コメント:
Yorktown
艦載機を飛行甲板にたくさん並べて米帝感を出してみました。格納庫はLEDで光ります。
Cossatot
給油ホースは当時の写真を見て雰囲気で作成。元は大西洋配属のためメジャー22迷彩で塗装。1945年頃には太平洋配属に移ったようです。
Maddox
Yorktownとオーシャングレーの色味が一致してませんが、かっこよかったので箱絵の雰囲気重視で塗装しました。
銀賞
USS Maryland BB-46 1945(矢萩登様)
使用キット:アメリカ海軍 戦艦 BB-46 メリーランド 1945、戦車揚陸艦 LST-1、台船(ライオンロア)
作者コメント:
大戦末期のコロラド級3隻連作の一作目の作品です。改装程度が各艦異なる本級では本艦は中規模な改装になります。フラットに並んだ5インチ連装砲塔、前墻に残された籠マスト等が特徴です。ジオラマのテ―マは泊地におけるLSTへの主砲装薬缶の搬出シ―ンです。実際の写真をモチーフにしています。
銅賞
Prinz Eugen 1945 Box Art(とらはるく様)
使用キット:ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945
作者コメント:
誰もが一度、箱絵に惚れ、購入したキットがあると思います。本作もその一端で箱絵としての完成を目指しました。
その為片舷少し垂らした主錨や作業中のクレーン。水兵に塗装色や汚れの全てを箱絵意識しました。純正とFH製のEPを使用、クレーンや防弾板やマストを自作。20超えの部品からなる電探は苦労しましたが綺麗に出来たと思います。水兵も意味を持たせましたので、見た方其々の物語が展開されれば幸いです。
銅賞
戦艦武蔵 最大戦速(koima様)
使用キット:日本海軍 戦艦 武蔵 レイテ沖海戦時
作者コメント:
レイテに向けて力強く航行する武蔵をイメージして製作しました。純正エッチングパーツ含め複数のアフターパーツを組み合わせ。艦載機も極力ディテールアップ。艦首の鋼板は板ごとに塗り分けています。アクリル板を曲げて製作した海面シートによりフルハル状態でもジオラマ作品として楽しむことができます。また、海面シートは取り外し可能で、フルハル船底は主砲下のネジを外すことにより洋上モデルに換装可能です。
入賞 ヴィットリオ・ヴェネト(みっちー様)
使用キット:イタリア海軍 戦艦 ヴィットリオ・ヴェネト 1940
作者コメント:
今回初めて応募させて頂きます。
主な作業内容は下記のものです。
・艦首にストライプが描かれていた時期にするためライフラフトや機銃の位置を説明書の指定から一部変更しました。
・エッチングパーツや金属砲身を組み込んでいますが機銃は丁度良いディテールアップパーツが無かったのでプラパーツの銃身を削り細径化しました。
・旗甲板にて収納されている信号旗はプラ材での自作です。
入選 第十一潜水戦隊(天雲様)
使用キット:日本海軍 潜水母艦 長鯨、潜水艦 呂35、伊16/伊58、伊19(他社製品)
作者コメント:
長鯨をメインとして、太平洋戦争末期の第11潜水戦隊を組んでみました。長鯨は市販のエッチングパーツセットを中心に、ジャンクパーツなどを組み合わせて解像度が高くなるように製作しました。各潜水艦は同型艦のキットから作っていますが詳細な違いがわからなかったため、艦名のみ第11潜水戦隊に所属の艦に合わせ、ジャンクパーツなどを用いて精密化しました。時間が足りなくなって作りこみを端折ったのが残念です。
入選 アドミラル・クズネツォフ(津田太様)
使用キット:ロシア海軍 航空母艦 アドミラル・クズネツォフ
作者コメント:
クズネツォフです、キットでは、格納庫内部が省略されいるので、格納庫内部を自作して、さらに艦橋を含めて電飾しました、エレベーター周りや艦橋なども再現不足なので、プラバンやエッチングのジャンクパーツなどで実艦写真を基に改修しました、艦載機もキャノピーを上げた状態や、翼を畳んだ状態等再現しました、全体的に動きの見えそうなジオラマに仕上げてみました。
モデルアート賞 「奇跡の駆逐艦」雪風 天一号作戦(毛羽飛様)
使用キット:日本海軍 駆逐艦 陽炎 就役時
作者コメント:
市販のアフターパーツを使用し、竣工時の陽炎を終戦時の雪風に改造しました。
小サイズである故、できるだけオーバースケールを避けてディテールアップを行い、艦橋窓のガラス張りをエバーグリーンの0.13㎜クリアシートで再現したり、砲塔や魚雷発射管を2㎜のマイクロマグネットでスムーズに回転させたり、色が単調過ぎないように終戦の雰囲気も表現したく雑物を多数設置したり、様々な「ファーストトライ」をしてみました。
ホビージャパン賞 激闘の大和 1945年4月7日(フジ!!!様)
使用キット:日本海軍 戦艦 大和 最終時
作者コメント:
坊ノ岬沖海戦における大和の有名な写真をジオラマにしました
また、左正面から見ると”戦艦大和図面集”の表紙等で有名な絵に見えるのもポイントです
機銃周りを中心に同スケールの人形を配置し、戦闘での臨場感を再現しました
ネイビーヤード賞 ひゅうがをスケッチ(hashikenken様)
使用キット:海上自衛隊 護衛艦 DDH-181 ひゅうが
作者コメント:
#人生初のコンテスト応募
#スケッチ塗りに挑戦
#鉛筆画塗り
#白色筆塗りスケッチブックの白にあわして何回も重ね塗り
#鉛筆の粉に注意
#エッチングパーツの手摺と伸ばしランナーの張り線とアンテナ類追加
#普段は色つけてます
ピットロード社長賞 HMS Warspite in Malta 1942(那須麗弘様)
使用キット:イギリス海軍 戦艦 ウォースパイト 1942
作者コメント:
先年、地中海の島国マルタ共和国を訪れ、世界遺産の城砦都市バレッタの城壁から眼下に広がる入江“グレードハーバー”を眺めた時、そこが第二次大戦の最高殊勲艦と評される戦艦HMSウォースパイトの母港だったと知りました。入江の対岸に突き出た蜂蜜色をしたマルタストーンのアンジェロ砦(自作)を通過し、母港に帰投する“オールド・レディー”と、それを出迎えるマルタ島独特の極彩色の漁船“ルッツ”を表現しました。
応募作品(エントリー順)
ざおう(松石様)
使用キット:海上保安庁 巡視船 PLH-05 ざおう
作者コメント:
箱絵と同型船を参考に甲板の備品を若干追加しました。後部の格納庫のシャッターは開けました。中身はPLH-10だいせんを参考に組みました。停泊の港だけをイメージしてましたが緊張感が無かったのでエッチングの水兵を並べました。
アトランタ(1942) (TakuKelly様)
使用キット:アメリカ海軍 巡洋艦 アトランタ
作者コメント:
ネットで調べても出てくる、鮮明な1942年の画像に近づけるように作成しました。
主砲塔はレジンパーツに交換した他、後部主砲基部などディテールのなかった部分にはディテールを追加し、バランスを取りました。
クレーン支柱及びクレーンは自作し、よりそれらしくしました。
青系に青系なので甲板と舷側の色のバランスに苦心しました。救命筏が丁度いい差し色になっている点も推せる所です。
日本海軍給糧艦 間宮(種子島亭 三つ羽様)
使用キット:日本海軍 給糧艦 間宮 1931
作者コメント:
ほぼストレート組みですが伸ばしランナーの張線は月刊モデルグラフィックスの作例を見ながら真似できる所はやりました。
酷使されてる感を出したかったのでAFV模型のように最後にバフでドライブラシしました。
陽炎(安藤実様)
使用キット:日本海軍 駆逐艦 陽炎 就役時
作者コメント:
改造はありません。素で作りました。
プラモデル作りの原点に戻る事が出来て大変楽しかったです。
ロシア空母機動部隊(杉浦義樹様)
使用キット:ロシア海軍 航空母艦 アドミラル・クズネツォフ
作者コメント:
キットに付属していたものに加え、追加で艦載機等を制作して甲板上を賑やかにしました。現用機から試作機、計画のみで終わった機体など。
Su-33,Su-33UB,Su-25UTG,Su-27KM,MiG-29K,MiG-23K,Yak-141,Yak-44E,Ka-27,Ka-29,Ka-31,各種作業車になります。
クヅネツォフ級、キエフ級、キーロフ級、スラヴァ級、ウダロイ級による空母機動部隊。
荒潮(takao lee様)
使用キット:日本海軍朝潮型駆逐艦 荒潮
作者コメント:
秋津洲(zin様)
使用キット:日本海軍 給兵艦 樫野
作者コメント:
船体上下の合がかなり悪かったのでパテ埋めを繰り返し理想的なラインに仕上げました。
側舷窓のモールドが甘かったのですべて開口しました。
サフの厚吹きによる鋼板の継ぎ目表現を加えました。
迷彩はすべて塗装で表現してデカールは使用していません。
アンカーチェーンは金属鎖に交換。
高角砲の砲身も金属製に交換。
精密感と清潔感を出しつつ1/700に見えない1/700を、をテーマに作成しました。
天命の艦(ふね) (キール様)
使用キット:日本海軍 給兵艦 樫野
作者コメント:
「大和」型戦艦の主砲塔を運ぶ為だけに建造された「樫野」。艦の持つ「天命」を感じずにはいられない幻の艦です。
資料や写真が殆どないことから、素組みにどうやって味付けするか、楽しめるキットです。
特務艦の持つ「機械感」「構造物感」に加えて古い工場、製鉄物が持つ「汚れ感」を汎用パーツと汚し塗装で表現しました。
砲塔本体は、AFVにある防錆風塗装を施し、重量感を表現してみました。
ミサイル巡洋艦「ヴェラ・ガルフ」(青眼鏡様)
使用キット:アメリカ海軍 ミサイル巡洋艦 CG-49 ビンセンス
作者コメント:
過去に横須賀で撮った同型艦の写真と、ネットで探したヴェラ・ガルフ竣工時の写真を参考に作りました。
特にマスト周辺のディテールアップに力を入れました。
ビンセンスとは艦中央付近の構造が異なる箇所があったので写真を参考に改造してます。
空母天城(水月斎様)
使用キット:1/700 日本海軍 航空母艦 雲龍
作者コメント:
特に改造はしていません。エアブラシ塗装です。最初、甲板の迷彩はキット付属のデカールでやろうとしたのですが失敗したのでエアブラシ、筆塗りで行いました。
自衛艦 しまかぜ(まさじろう様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DDG-172 しまかぜ
作者コメント:
武器レーダー類は、向きが変わるように製作しています。
夕張1942夏(妹尾一宏様)
使用キット:1/700 日本海軍 軽巡洋艦 夕張 ソロモン海戦時
作者コメント:
なるべくエッチングパーツを使わずに実艦の雰囲気重視で作りました。
エッチングパーツは窓枠とループアンテナのみです。
艦橋の窓の付近を実艦写真等を参考に修正しています。前後のマストは伸ばしランナーに変更しています。学研の「歴史群像45 真実の艦艇史」より爆雷装備は撤去していると判断し、艦尾のモールドを削りました。機銃はナノドレッドに変更しています
航空母艦雲龍(中村慎平様)
使用キット:1/700 日本海軍 航空母艦 雲龍
作者コメント:
キットはベテランキットになりますが、航空機母艦が作りたかったので。搭載艦載機はピット後期型(零戦52型、彗星、天山)を3機搭載(史実ではありませんが華やかさを)迷彩は新造時を準拠、カラーはクレオス21と22号、白線は海魂の専用定規による塗装です。ピットコンテストということで、パーツ艦載機などは全てピット製にこだわりました。参考文献は艦スぺ10号、46号、69号。一般人レベルですが楽しめたので満足
護衛艦 まや(ynyy様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DDG-179 まや
作者コメント:
最新キットの特徴が出るよう作成しました。
ADMIRAL GRAF SPEE (1939) (源明強志様)
使用キット:1/700 ドイツ海軍 装甲艦 アドミラル・グラーフ・シュペー 1937
作者コメント:
キットを1939年当時の仕様に艦橋部の探照灯の位置やカタパルト周りの改造、搭載機はピットロードのWW2ドイツ海軍艦船装備セットからアラドA r196Aに変更しました。フルハル仕様にしたのですが船底の深さが浅い様に感じたのでウォーターライン用の船底を貼ったうえでフルハル用の船底を貼りました。なのでバルジ部分をプラ板やパテを使って滑らかにしました。
復員船 長鯨(荘司一宏様)
使用キット:1/700 日本海軍 潜水母艦 迅鯨
作者コメント:
戦後、復員輸送艦となった長鯨を製作。
艦橋を作り直し、舷外消磁電路追加。二号二型電探設置に伴うマストの一部形状変更。余剰デカールを用いて日章旗と英字艦名表記。手摺を取り付け、張り線を行った。
戦艦 武蔵(馬場浩二様)
使用キット:1/700 日本海軍 戦艦 武蔵 レイテ沖海戦時
作者コメント:
大量のエッチングパーツの工作、細かく空中線を張ったりしたのは初めてで、一つ一つが勉強になりました、瞬着や合わせ目の処理はまだまだ甘いですが、僕の現状で持てる技術を使ってやり切った感はあります。一点悩んだのが船体色でした、武蔵搭乗員の手記に、死装束のように白かった…真っ白?薄いグレー?かぎりなく白に近いグレー?塗装図通りにするか、すごく悩んだ結果の塗装になりました。
練習艦はたかぜ(かりゅう様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DDG-171 はたかぜ エッチングパーツ付き
作者コメント:
練習艦としてのはたかぜを作成しました。
マストやレーダーは付属のエッチングパーツを使い精密化、シーラインシリーズの護衛艦用デカールをハルナンバーに使用しました。
そして実際の写真を参考に対艦誘導弾を撤去、ロービジ塗装を再現するため下色を塗って艦名、ナンバーを貼った上からスプレーを吹き付けました。
またマストだけが細かいと浮いてしまうため、魂を込めるという意味も込めて髪の毛を使い張り線を施しました。
接舷中(空空亭様)
使用キット:日本海軍 潜水母艦 長鯨、潜水艦 呂35
作者コメント:
長鯨は張線と手すり、エッチングのフィギュアをつけて見ました。
潜水艦は陸軍の75ミリ高射砲とジャンクの金属砲身で潜望鏡をつけました。
海面は和紙を着色して上からニスで表現しました。
淑女の休息(ちくぜんに様)
使用キット:1/700 イギリス海軍 戦艦 ウォースパイト 1942
作者コメント:
艦底の付着物を再現するためにエアブラシの細吹きやエナメル塗料を使用して表現しました。また、あぶらとり紙で作成した天幕を張り、フィギュアを配置して一時的な休息を表現しました。
対潜戦闘始め(アルキメデス様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-113 やまぐも
作者コメント:
今回は護衛艦やまぐものキットを使いまして、箱絵と同じシーンを製作してみました
やまぐもが旋回しつつ敵潜に向けてアスロック発射としてみました
護衛艦の対空ミサイル発射のシーンは多いと思いますが、今まで対潜アスロック発射のシーン作る人見たこと無かったので作りました
今回も海面はアルミホイルで製作しています
ある先駆者の衣鉢を継ぐ艦(毛利好宏様)
使用キット:1/700 日本海軍 水上機母艦 能登呂
作者コメント:
◎組み立て
組み立てでは甲板天蓋の支柱摺り合わせ削る→確認の繰り返しでが大変でした。
しかし何度もトライしたおかげで満足のいく仕上がりになったと思います。
◎塗装
今作で一番時間をかけました。船体の大部分をvicカラーの筆塗り、艦載機はMrカラーの筆塗りで仕上げました。
今まではエアブラシで塗ることが多かったのですが、違った経験が出来て良かったです。
護衛艦やまゆき(Tomo.A_7様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-132 あさゆき
作者コメント:
日本の海を守り続け、去年退役した護衛艦やまゆきです。
艦番は練習艦のものです。
感謝とねぎらいの気持ちを込めて作成しました。
背景にはやまゆきの歴史と仕様などの説明文を入れています。
プリンツ・オイゲン(zin様)
使用キット:1/700 ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945
作者コメント:
rainbowのエッチングセットを使ってとにかく精密さにこだわって作成しました。
アンカーチェーンは実際に鎖に変更。
砲身も金属製に変更しています。
精密感と清潔感を出しつつ1/350に見える1/700を、をテーマに作成しました。
ビスマルク(zin様)
使用キット:1/700 ドイツ海軍 戦艦 ビスマルク
作者コメント:
木甲板にできる大きな合わせ目の処理をおこないました。
個人輸入したメーカー不明のエッチングセットと金属砲身でディティールアップ。
アンカーチェーンも金属に変更。
迷彩や甲板に描かれたハーケンクロイツはすべて塗装で表現しています。
精密感と清潔感を出しつつ1/350に見える1/700を、をテーマに作成しました。
ウォースパイト(zin様)
使用キット:1/700 イギリス海軍 戦艦 ウォースパイト 1942
作者コメント:
ホワイトエンサインモデルズのエッチングセットを使ってディティールアップしました。
数年前に作った作品で今見ると少々粗が目立つのでそのうち作り直そうと思います。
砲身を金属に変更、アンカーチェーンも実際の鎖に変更しています。
どの作品にも共通しますがフルハルの場合、船体の上下を張り合わせるときにどうしても段差や隙間ができるので時間をかけて修正しています。
護衛艦かが(おくちゃん様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DDH-184 かが
作者コメント:
出来る限り実艦に近づけようと思い制作しました。マストは支柱をプラ棒に、スピーカー、ラッタルなども付け加えました。各所のカメラもプラ棒で再現してます。
艦橋の再現されてないボックスや常備灯なども再現しました。中央補給部のワイヤーリールなどもエッチングパーツで再現してます。甲板、キャットウォークなどの滑り止めも塗り分けてます。ヘリ消火器、消火ホース、救命具は別キットを使用してます。
ドイツ海軍 Bismarck(寺田翔様)
使用キット:1/700 ドイツ海軍 戦艦 ビスマルク
作者コメント:
基本的に社外エッチングパーツと汎用エッチングパーツを使用し、マストの支柱は真鍮線を加工して先端を細くしてあります。ドイツのシンボルマークは塗装です。海面については、透明樹脂と塗料を合わせて製作し、海中を見て楽しめるようにしました。ジオラマのテーマは、荒れ狂う海を航行し戦場に向かうビスマルクをイメージしました。
護衛艦ゆうだち 第24次派遣海賊対処行動水上部隊(ばやし様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-101 むらさめ
作者コメント:
専用エッチングに加えて手摺りやルーバーなどは他社製品を使用。防弾板はプラ板から切り出し。ホイップアンテナは真鍮線、揚旗線と空中線はリギング線を使用。一部装備品は艦船装備セットを使用。塗装は筆塗りです。
逆さ北上(M_Kamigiri様)
使用キット:1/700 日本海軍 重雷装艦 北上
作者コメント:
『湖に映った逆さ富士』をヒントとした、上下に同一2隻の艦を組み合わせ湖に映った艦の姿をそのまま再現した表現と、さらに魚雷発射表現を組み合わせた作品となります。
制作としましては「W47 北上」を2隻使用し、純正エッチングと社外エッチングを組み合わせてディテールアップしています。最後に上下に組み合わせるために左右非対称となっている箇所については左右逆となるよう一部改造しています。
搭乗員救助(YS千歳様)
使用キット:1/700 日本海軍 海防艦 鵜来(三式投射機搭載)
作者コメント:
秋水が試験飛行中のトラブルで不時着水し、その搭乗員救助に駆けつけた海防艦「鵜来」という設定です。
船体の舷窓はすべて開け直し、マストや旗竿は真鍮線で組みました。手すりや艦橋の窓枠、ボートダビッド、機銃などはエッチングパーツを使いました。艦尾に16基並んだ爆雷投射器は、モールドを削り落とした後、プラ棒や真鍮線を使って立体的に仕上げました。秋水は異なる色を重ねて、単調にならないようにしました。
さざなみ(koh様)
使用キット:1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-113 さざなみ
作者コメント:
海外派遣される護衛艦の姿を制作しました。
PE-143エッチングパーツ、NE-10装置セット、汎用エッチングパーツ、真鍮線やパイプ、プラ板や棒などを追加で使用しています。
内火艇はカバーを被せた状態にしました。ベルマウス、キャプスタン周り、デコイランチャー、防眩物はプラ棒で。波除板、防弾板、遮風装置、リブなどはプラ板で。補給ホースやスクリューガードは真鍮線とプラ棒で作りました。
総評
この度はピットロードコンテストに多数のご応募いただき、誠にありがとうございました。
一昨年は弊社都合により、昨年は新型コロナウイルスの影響で、2年に渡りコンテストの開催を見送ったため、今年こそは何とか艦船モデラーの方に作品発表の場を提供したいと考えておりましたが、「作品をご持参・ご送付いただいてのコンテスト」という旧来の形での開催は難しく、今回は「ご自身で撮影いただいた写真による、オンライン上でのコンテスト」となりました。
初の試みであり、開催前は不安も大きかったのですが、蓋を開けてみれば40点を超す作品が集まるという、たいへんな盛況ぶりとなりました。ご参加いただいた皆様に、改めて御礼申し上げます。
また、今回は高い技量や、丹念な資料のリサーチ、考え抜かれた演出など、見どころが多い作品が多数寄せられたため、審査に非常に悩むという、嬉しい誤算もありました。甲乙付けがたい作品も多く、結局は2作品を銀賞に選出しました。さらに、コンテスト開催30回目にして初の「ピットロード社長賞」を追加させていただきました。
多くの方に、これらの素晴らしい応募作品をご覧いただき、楽しんでいただければ、と考えております。そして、この機会を通じて、模型を作ることの楽しみが少しでも広がれば幸いです。
株式会社ピットロード
代表取締役 鈴木 幹雄