第31回ピットロードコンテスト(2022) 審査結果発表
主催:株式会社ピットロード
協賛:有限会社モデルアート社
艦船模型専門誌 ネイビーヤード
月刊 ホビージャパン
この度はピットロードコンテストにたくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、下記の通り各賞が選出されましたことを発表いたします。
・使用キットは全て「1/700スケールのピットロード製品」です。
・ご応募時に特に記載がなかった作品に関しましては、使用キットの品番は最新のものを表記しています。
・作者コメントは、ほぼ原文のまま掲載いたしました。
金賞
単艦部門:クインシー(みっちー 様)
使用キット:W120 WWII 米海軍 重巡洋艦 CA-32 クインシー
作者コメント:
第一次ソロモン海戦時のイメージで製作しました。細かな装備品や迷彩のパターンはこの時期の状態を調べて反映させています。
クインシーは対応する市販のディテールアップパーツが充実していることもあり各部に使用しています。一方で単にそれらを付けただけにならないようキットパーツのブラッシュアップも行いました。艦首フェアリーダーの開口や一部省略されている窓・庇の追加、スクリューのシャープ化などです。
金賞
情景部門:Richelieu in N.Y.(koima 様)
使用キット:W184 フランス海軍 戦艦 リシュリュー 1943/1946
作者コメント:
N.Y.にて近代化改装を終えて出港準備を行うフランス海軍戦艦リシュリューのジオラマです。ブルックリン海軍工廠#12,13バース付近がモデルで実際の地図や写真を参考にしました。
当時よく見られた鉄道やハンマーヘッドクレーンを設置、街灯や舷灯など光ファイバーを駆使した電飾を施し夜景も楽しめます。
またリシュリューにも電飾を組込んでおり、フルハルに換装して海面シートを装着した状態も楽しめます。
銀賞
単艦部門:The Mighty Hood(tri 様)
使用キット:W110 イギリス海軍 巡洋戦艦 フッド 1931
作者コメント:
優美かつシンプルな艦容である1930年頃を想定し、細部修正しつ全体の情報量を底上げする形で製作しました。キット用のエッチング・金属砲身・木製甲板や汎用エッチング・レジンを主に使用しています。木製甲板による段差が生じないよう甲板全体を0.5mmほど下げて調整、艦載機は形状を修正してHawker Ospreyに寄せました。係留ロープは銅線を編み込んでおり、他に双眼鏡や天幕支柱等を追加しています。
銀賞
情景部門:USS Colorado BB45.1943(矢萩 登 様)
使用キット:W205 アメリカ海軍 戦艦 BB-45 コロラド 1944
作者コメント:
昨年に続きコロラド級3隻製作の2作目、本級ネ―厶シップのコロラドです。3隻の中では上部構造の改装程度が一番軽く改装前の本級のイメージを最も残しています。前作のメリ―ランドは停泊中の設定でしたので、今回は巡航状態で航走中にしました。巡航時は艦船ジオラマの基本ですが艦船が一番美しく見えるジオラマと思います。最終作のウエストバージニアは荒天時の製作を予定しています。
銅賞
単艦部門:日本陸軍輸送船 香椎丸(熊式 様)
使用キット:W52 日本海軍 特上機母艦 神川丸
作者コメント:
大戦末期の多号輸送作戦、空襲下の香椎丸の写真を可能な限り再現しました。
神川丸の船体をベースに上部構造物はプラ材で自作し、各部を汎用エッチングでディテールアップしています。
船体側面の継ぎ目はスジ彫りです。
舷側には縄ばしごや応急筏を吊り下げ、甲板には揚陸できなかった車両や物資を置いて輸送作戦の緊迫感を表現しています。
銅賞
情景部門:第一潜水隊 集結!!(垂水 政憲 様)
使用キット:W230 日本海軍 潜水艦 伊13 & 伊14、W243 日本海軍 潜水艦 伊400 & 伊401
作者コメント:
終戦間際の『第一潜水隊』が集結したとして、南洋諸島での停泊ジオラマにしました。現在の大変な世の中で少しでもホッとできるようなものを作りたかったので、洗濯物等を設置したり、水上機(晴嵐)を島に係留させて、休息しているような場面にしています。旗艦の伊401には、司令旗と、第一潜水隊を示すものを掲げています。
入賞
単艦部門:いざ行かん 皆の魂と共に(馬場 浩二 様)
使用キット:W200 日本海軍 戦艦 大和 最終時
作者コメント:
自分の中での戦艦大和として組み立て、塗装も、どうすれば重厚感、鉄の艦として見えるんだろうと試行錯誤しました。
空中線も自分の想像や箱絵などから、ああでもない、こうでもないと考えながら貼りました。去年は戦艦武蔵を応募したので今回は絶対に大和で応募しようと思って製作しました
入賞
単艦部門:戦艦武蔵(かズッキー 様)
使用キット:W201 日本海軍 戦艦 武蔵 レイテ沖海戦時
作者コメント:
今回、初めてピッドロードのプラモデルを制作しました。基本的にはプラモデルのモールドがしっかりしているので手を加えていません。強いて言えば土嚢のモールドを紙ヤスリ丁寧に掘り直しました。武蔵の土台は百均の木材と塗料で作り、ネームプレートは説明書を切り取り、貼り付けただけです。
入賞
情景部門:Save the Queen(とらはるく 様)
使用キット:W206 イギリス海軍 戦艦 クイーン・エリザベス 1941
作者コメント:
1943年頃の姿で作成しました。
キット仕様とは年式違いの為、一部艦橋形状や武装、迷彩を変更し、パッケージアートを反転した形で再現しました。(左横写真)
砲炎LEDは真鍮砲身を真っ直ぐくり抜き船体から配線。ほぼ全窓にガラスを入れているので分かりにくいですがキラリと反射します。(アピール写真2)
今までやった事の無い手法や、初めての電飾等、女王陛下にはこれからに繋がる経験を沢山させて頂きました。
入賞
情景部門:御蔵型海防艦倉橋の入渠(ちくぜんに 様)
使用キット:SPW73 日本海軍 御蔵型海防艦 倉橋・屋代
作者コメント:
対空兵装、対潜兵装を強化するためにドック入りしている様子をジオラマにしました。
入渠ジオラマにするためにプラ板とエポパテを使用し、フルハル化しました。またドックの一部を切り取り、艦底が見えるようにしました。
ファイブスター製のエッチングパーツを使用しディテールアップを行い、あぶらとり紙で天幕を張ったりし、戦闘時とは違う入渠時の空気感を出してみました。
モデルアート賞
情景部門:PEARL HARBOR 1941 BEFORE JAPAN ATACK(源明 強志 様)
使用キット:W204 アメリカ海軍 戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1945
作者コメント:
哨戒艇のアボセットとタグボードのホッガはフルスクラッチです。船体をレジンで作って0.2mのプラ板を周りに貼ってエバグリーンのプラシートで甲板を作っています。上部構造物はプラ板とエッジングで写真や資料を参考にして作っています。ウェストバージニアも写真や資料を参考に細かな所を丁寧に作りました。
ネイビーヤード賞
情景部門:進路そのまま(アリゾナは有りぞな(伊予弁)? 様)
使用キット:SPW27 日本海軍 吹雪型駆逐艦 暁
作者コメント:
1/700の駆逐艦、暁を使った作品です。
本体を作るときにこだわったポイントは、作品の密度を高めるためにプラ板や、のばしランナーなどを用いて色々な小物(?)を追加している点です。
また、キットがフルハルモデルなので船腹も見せることのできるようにと、荒波のジオラマを作りました。
ジオラマでは波のダイナミックさの表現にこだわりました。
ホビージャパン賞
情景部門:戦艦大和の最期 1945年4月7日(きら工房 様)
使用キット:W200 日本海軍 戦艦 大和 最終時
作者コメント:
戦艦大和の最期の戦いにて左舷側の魚雷集中攻撃により左に傾きながら海中へと消えていく最期の勇姿をダメージ加工、黒煙表現等を用いて制作しました。
フルハルを活かし左舷側は海中が見えるように制作したので海中に潜ったアングルからも眺めることが出来ます。
ピットロード社長賞
単艦部門:給糧艦 伊良湖(ynyy 様)
使用キット:SPW75 日本海軍 給糧艦 伊良湖 最終時
作者コメント:
昨年10月発売の再生産キットです。楽しみながら、丁寧に作成しました。
ピットロード社長賞
情景部門:お皿の中の能登呂と春風 箱絵風(hashikenken 様)
使用キット:W210 日本海軍 水上機母艦 能登呂、W175 日本海軍 神風型 駆逐艦 神風
作者コメント:
メインディッシュのオサラマです。
変わった形の船を作りたいと思い能登呂を選び春風とお皿の中にジオラマを作りました。(オサラマ)
エッチングは寄せ集め煙突の格子は銅線、空中線は伸ばしランナー、木甲板は色鉛筆とスミ入れ。その他いろいろ
改造する難しさ、出来たときの嬉しさと楽しく作ることが出来ました。
その他の応募作品(エントリー順)
単艦部門:CV-8 HORNET(中村 慎平 様)
使用キット:W207 アメリカ海軍 空母 CV-8 ホーネット
作者コメント:
ドゥーリットル奇襲時のホーネットです。B-25は史実準拠、塗装は下地にガイアオキサイドレッド、塗装はクレオスSC10、11、12、13を使用しています。シンプルに仕上げてありますので、気楽に眺めて頂けると幸いです。参考文献艦船模型スペシャル21、47など。
単艦部門:ロシア海軍ミサイル巡洋艦モスクワ(なすの 様)
使用キット:M48 ロシア海軍 ミサイル巡洋艦 モスクワ
作者コメント:
ロシア海軍ミサイル巡洋艦モスクワです。実在艦が先のウクライナ戦争で戦没したので、その追悼の意味を込めて出展しました。じつは、7月7日の午後にでも出展する予定だったのですが、その朝に強風にあおられて落下して、中破したため、今まで整備していて、今になってしまった次第です。
単艦部門:IJN Destroyer Hamanami(TAKAO李 様)
使用キット:SPW68 日本海軍 夕雲型駆逐艦 浜波
作者コメント:
Make the kit with Pit-Road SPW68 ,and use FS710074 1/700 IJN Destroyer Type Yugumo (Late Type) Upgrade set.(ピットロードSPW68を使用し、FS710074 1/700 日本海軍駆逐艦 夕雲(後期型) 改良型セットを使用しました)
単艦部門:第204号海防艦(ねむりねこ777 様)
使用キット:SPW20 日本海軍海防艦 丁型(第2号型)
作者コメント:
小さな艦艇ですが、後期型の特徴である防空指揮所の拡張、艦首のナックルの塗装による再現、艦尾の形状修正を行いました。楽しんで作っています。
単艦部門:アドミラル・ヴィノグラドフ(松石 様)
使用キット:M05 ソビエト海軍ミサイル駆逐艦 ウダロイ
作者コメント:
2013年に寄港した同艦を見れたのでこの機会に作りました。ウダロイとは前後甲板など異なったので細部は改造。船体も少し丸みをつけてあります。エッチングは便利なPE37現用ロシア海軍を使用。甲板を黒とし基本色の後に白系でウェザリング、デカールは自作です。
単艦部門:松風(まいまい 様)
使用キット:SPW55 日本海軍 神風型駆逐艦 松風
作者コメント:
船をはじめて作りました。
単艦部門:たかみな(MATSU 様)
使用キット:J65 海上自衛隊 護衛艦 DD-110 たかなみ
作者コメント:
水色の板の上で洋上を航海してる様子を表現しました。
単艦部門:DDG-74 マクファール(息子の父ちゃん 様)
使用キット:M15 アメリカ海軍 駆逐艦 DDG-78 ポーター
作者コメント:
映画[バトルシップ]がTVで放映されていたのを息子と観て、久々に作ってやろうかと奮起。
どこにも売っていなかった為、ネットオークションなんかも探しまくりました。
艦橋・艦体の合せ目処理は苦労しました。
(形状変わってきちゃうし・・・)
ホントはVLS装備の巡洋艦・モービルベイをもう一度作りたいんですがねぇ
┐(‘~`;)┌
再販希望です!
単艦部門:丙型海防艦改(なすの 様)
使用キット:SPW18 日本海軍海防艦 丙型(後期型)
作者コメント:
小機銃は、ウォーターラインシリーズから採用しました。一応、レーダー設備がキットについていたので、それも採用しました。時期は終戦間際をイメージしてみました。
単艦部門:朝潮型駆逐艦 霞(ちくぜんに 様)
使用キット:SPW43 日本海軍 朝潮型駆逐艦 霞
作者コメント:
開戦前の有事ではない空気感を出すために、開戦前の状態に改装して制作しました。
ファイブスター製のアップグレードパーツを使用し、あぶらとり紙で制作した天幕を張りました。
小型艦艇故に情報量が大型艦に比べて少ないので、素っ気ない印象を与えないようにディテールアップを行いました。
単艦部門:DD-120″しらぬい”(patguri 様)
使用キット:J85 1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-120 しらぬい
作者コメント:
ご担当者様 お世話になります。
応募させていただきますので、よろしくお願いいたします。
応募作は”DD-120 しらぬい”です。
50歳から再開したスケールモデルの4作目にあたります。エッチングパーツを用いた2作目ですが、
こだわりは船体と構造物(艦橋・格納庫)の繋がりを綺麗に・自然に見せることです。が、格納庫取り付け位置を前後してしまい、なんとか纏めましたが如何でしょう?
単艦部門:駆逐艦陽炎 1941(やまお 様)
使用キット:W24 日本海軍 駆逐艦 陽炎
作者コメント:
素晴らしい精密さで名高い新版の陽炎ではなく旧版です。しかし、フォルムの格好良さ、組みやすさもあって僕はこの旧版も名キットだと思っています。ディティールアップは手すりの追加、ラッタル、窓枠のエッチング化、張り線などを行いました。
単艦部門:1/700 USS Nestor ARB 6 1944(Steve S 様)
使用キット:SW04 アメリカ海軍 戦車揚陸艦 LST-1
作者コメント:
All items above main deck were scratch built. Except for guns (Blue Mountain Models), ships boats and rafts (spare parts box) anchor chain. Davits, 1/3 of first deckhouse and 2/3 of bridge from kit.(主甲板より上はすべてスクラッチビルド。 砲(ブルーマウンテン社製)、船艇、筏(予備パーツボックス)、アンカーチェーン以外はキットから。ダビット、第一甲板室の1/3、艦橋の2/3はキットから。)
単艦部門:護衛艦 DDG-179 まや(kokushi0625 様)
使用キット:J89 海上自衛隊 護衛艦 DDG-179 まや
作者コメント:
普段は全く別ジャンルの模型を製作しており、初めての艦船模型作品になります。ディテールアップ用のプラパーツ、エッチングパーツ、メタルリギングを駆使して製作しました。艦橋周りや、第1、第2煙突間の船体中央を意識して丁寧に作りました。また、艦橋については窓をすべて開口し、内部にLEDを設置しています。電源ユニットはベースに設置してあり、配線は台座の中心を通して一目見てはわからないように工夫しました。
単艦部門:戦艦武蔵(万崎 文彦 様)
使用キット:W201 日本海軍 戦艦 武蔵 レイテ沖海戦時
作者コメント:
ディテールアップには、純正のエッチングパーツに加えて他社製を一部使用。
艦橋まわりは双眼鏡、22号電探に他社製グレードアップパーツを使用し、遮風装置については、防空指揮所部分は一旦切り離してプラペーパーで仕切を作成、昼戦艦橋部分はキットの仕切を生かして上下貫通させて前面部をプラ板で自作。
艦載機の日の丸とフロートの警戒線は手書きです。
単艦部門:海防艦日振(たも2 様)
使用キット:SPW66 日本海軍 海防艦 日振・昭南
作者コメント:
小型艦艇が好きなので海防艦で応募です。
他社製のエッチングパーツを使用しています。
ディテールアップしつつ、綺麗に丁寧にを意識して製作しました。
艦橋横のラッタルや救命浮標、マストの張り線や艦尾の対潜装備などがアピールポイントです。
単艦部門:海上自衛隊 潜水艦 SS-504 けんりゅう(こが はるま 様)
使用キット:J93 1/700 海上自衛隊 潜水艦 SS-501 そうりゅう
作者コメント:
潜望鏡をさしていくと、さす穴の残りが少なくなるにつれて、さすのが折れそうになり、大変になっていきました。
単艦部門:龍鳳 1945(マグス 様)
使用キット:W193 日本海軍 空母 龍鳳 長甲板
作者コメント:
ディテールアップはGM社の空母用汎用エッチング、ファインリギング、極細チェーンのみです。
船は二回目の製作でしたが前回失敗が多かったエッチングを上手に接着ができたり、初めて空中線を張る、日本空母の特有の迷彩など様々なことができました。
福袋で購入したキットを使用しましたが、本来購入予定ではないキットを作ることになりとても新鮮な気持ちで組めて良かったです。
単艦部門:アメリカ海軍戦術指揮艦 CC-1 ノーザンプトン(かりゅう 様)
使用キット:W198 アメリカ海軍 重巡洋艦 ピッツバーグ 1944
作者コメント:
今回は友人から武装を取り払って余ったピッツバーグを頂いてリサイクル艦を作るというテーマで作成しました。
武装がないというキットの状態を活かし、ほぼ1から上部構造を作らなければならない艦艇で、戦後に建造されたボルティモア級である戦術指揮艦ノーザンプトンを選択し、写真や状態を何度も確認しながら組み上げています。
特に前部艦橋は曲線が多用された独特な形を表現するために試行錯誤を重ねながら制作しました。
情景部門:ノースカロライナ爆撃(大庭 敦 様)
使用キット:W237 アメリカ海軍 戦艦 BB-56 ワシントン 1942
作者コメント:
艦船モデルは初心者のジオラマが作りたい雰囲気モデラーのため、細部にはこだわっていません。ノースカロライナではなくワシントンを使用しました。大好きな漫画の1シーンより、戦艦ノースカロライナを爆撃する二式水戦の情景としました。
情景部門:海上自衛隊 護衛艦DDH-184かが(坂本 悟 様)
使用キット:J75 海上自衛隊 護衛艦 DDH-184 かが
作者コメント:
トランプ米国大統領が護衛艦かがに着陸した所をイメージして製作しました。前部の駐機ヘリが米軍ヘリです。中ほどの自衛隊SH60のローターをマイクロモーターを使用して回転させています。右斜め後方、正面上から写真でローターの回転時を確認できます。
情景部門:敵艦を求めて(mokei358 様)
使用キット:W122 日本海軍 伊54型潜水艦 伊56&伊58
作者コメント:
伊58から回天が発艦する場面を再現しました。発艦間隔はもっと長いのですが構図を優先しました。伊58、回天とも航行状態として潜望鏡を切り取った以外はストレート組みです。
特殊なゲル状媒体で模型を保持し3隻を配置しています。硬化樹脂ではないので位置は自由に変更できます。青色は着色ではなく白色LEDを照射することで起きる光散乱です。これにより独特のグラデーションや光の揺らぎを表現しました。
情景部門:幌筵の防人(素組み★おじさん 様)
使用キット:W139 日本海軍 海防艦 占守
作者コメント:
「W139 占守」を用いて、北方作戦に従事した海防艦「国後」「八丈」を作製しました。
特徴的なタンブルホームはパテで造形、艦橋形状は八丈の実艦の写真を参考にデフォルメしてみました。
25mm連装機銃は新艦船装備セットNE12を投入。機銃座の支柱はプラ材と伸ばしランナーによるスクラッチです。
エッチングパーツもテトラSE7010(駆逐艦用)など、ピットロード取り扱い製品にこだわりました。
情景部門:栄光の海軍(アルキメデス 様)
使用キット:M40(現M53) ロシア海軍 ミサイル巡洋艦 スラヴァ級 モスクワ
作者コメント:
名前が元はスラヴァ級で日本語にすると栄光となると聞き、僕の世界観の海では、栄光の海軍として君臨してほしかったので力強く航行する姿に、仕上げてます。
今回もアルミホイルで海面を作りカッコよく航行する姿にしました
情景部門:暁、最後の戦い(第三次ソロモン海戦)(ダークエンジェル 様)
使用キット:SPW27 日本海軍駆逐艦 暁
作者コメント:
初ジオラマだったので100均素材だけで作りましたが、夜戦の海の色が良い感じにできたと思います。
ただ、探照灯の光の表現がもう少しうまくできれば良かったのですが。
艦自体はNEパーツの良さを生かして丁寧に製作しました。
情景部門:世代交代(エンドラーズ 様)
使用キット:J07 海上自衛隊 ミサイル護衛艦 さわかぜ、J33(現J94) 1/700 海上自衛隊 護衛艦 DDG-177 あたご
作者コメント:
「あたご」は、ほぼ就役時、「さわかぜ」は護衛艦隊の旗艦時の2008年頃を目指して製作しました。なるべくキットのパーツを使用しアフターパーツはエッチングの手すりとライフネットのみでマストやディテールの追加はプラ板、伸ばしランナー、真鍮線でおこなっています。桟橋は横須賀港の吉倉桟橋をモデルに自作。海面は昔ながらの木工ボンドで着色後、クリアーで仕上げました。
情景部門:前哨基地 シエラ・マドレ(Taku_Kelly 様)
使用キット:SW04 アメリカ海軍戦車揚陸艇 LST-1
作者コメント:
米軍の揚陸艇が巡り巡ってフィリピンで使用されている実際の情景を表現しました。
まだ人が使ってる廃墟という珍しいモチーフなので、使用感と荒廃感を同時に表現することを目指しました。
上構物をスクラッチし、小物類を用意することで実際のシエラ・マドレの艦形に近づけました。また、主に油彩を使用し、表情豊かになるようにサビ表現を行いました。
海は透明感が強く浅瀬なので着色も薄めにし、珊瑚礁を配置しました。
情景部門:レパルス(空空亭 様)
使用キット:W228 イギリス海軍 巡洋戦艦 レパルス1941
作者コメント:
クラブの展示会用に作ったものです。
砲身を金属のものに交換し、手すりや張線を施しました。船体はウォーターライン仕様では歪みが激しかったため、船底を付けたあと埋め込んで航行中に仕上げています。信号旗は飲料のペットボトルのフィルムを切った張ったで再現しました。
総評
この度はピットロードコンテストに多数のご応募をいただき、誠にありがとうございます。
コンテストの開催をお休みさせていただいた間、再開のご要望を多くの方からお寄せいただきました。しかし、新型コロナウイルス等の問題もあり、これまでどおりの形式での開催は難しいと判断、今年も昨年に続いて、写真によるご応募での開催と致しました。
この形式での開催は2度目とは言え、まだまだ慣れない点も多く、試行錯誤もあり、ご参加いただいた皆様にはご不便をおかけした点もあるのではないかと思います。何卒ご容赦くださいますようお願いいたします。
また、ご自身で写真を撮影してお送りいただくという開催形式は、以前の作品持ち込み形式に比べて手軽である一方、写真の撮り方によっては作品の魅力が伝わりにくいなど、別の問題も生じているのではないかと感じています。
応募要項にも記載しておりますとおり、写真撮影の技術を競うコンテストではなく、あくまでも艦船模型のコンテストですので、お送りいただいた6枚の写真からいかにして作品の見どころを読み取るかというのが、審査側の新たな悩みです。
とはいえ、多彩な作品を拝見するのはやはり楽しいものです。今回も高い技量や、丹念な資料リサーチが伺えるもの、考え抜かれた演出など、それぞれ素晴らしい作品を多数お寄せいただきました。審査も大変白熱しましたが、これは嬉しい悲鳴です。
昨年から新設した「社長賞」も1点には絞りかねて、単艦部門と情景部門から各1点を選ばせていただきました。
惜しくも受賞を逃した作品の中にも、心を動かされる作品がたくさんありました。
これらの作品を、多くの方にご覧いただけるのも、この形式でのコンテストの利点だと思います。ぜひ、全ての作品をご覧ください。
そして、この機会を通じて、模型を作ることの楽しみが少しでも多くの方に広がればと思います。
最後になりますが、ご参加いただいた皆様、SNS等で応援してくださった皆様、ご協賛の有限会社モデルアート社様、艦船模型専門誌ネイビーヤード様、月刊ホビージャパン様にあらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。
株式会社ピットロード
代表取締役 鈴木 幹雄