J21 1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-181 初代あさかぜ

J21 1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-181 初代あさかぜ

|製品情報

・プラスチック製 組立モデルキット
・洋上モデル

JAN: 4986470011288
税込 1,760円 (本体価格 1,600円)


旧日本海軍を経て、自衛隊創成期に活躍された阿部達氏の貴重な談話をいただくことができました。
今回は、機関長を勤められ、特に思い出深い初代「あさかぜ」のお話を紹介させていただきます。

「護衛艦あさかぜの想い出」
元あさかぜ機関長 阿部達

阿部氏が描かれたあさかぜの絵

 PF18隻を主力として発足した海上自衛隊は1954年やや旧式とはいえ初の本格的戦闘艦艇として米海軍LIVERMORE級駆逐艦2隻の貸与を受けた。護衛艦「あさかぜ」と「はたかぜ」である。両艦は第5護衛隊を編成、第2護衛隊群に編入され、海上部隊のスターであった。私は1957年7月、あこがれの「あさかぜ」機関長に発令され、勇躍して乗艦した。

 この型は誰が見てもトップヘビーと思えるだけに、復元性に難があり、日本到着後まもなく2番5インチ主砲が撤去された経緯があるが、船首楼をはじめ艦橋構造物など天井が高く、堅牢で、ゆとりの設計で、日本の軽巡なみの居住性を持っていた。
 2軸で5万馬力の主機関は、蒸気圧約40kg/cm2、過熱温度約440℃のB&Wボイラや、直結式巡航タービン主機は艦本式の30kg/cm2、350℃に比し優に10年以上の先進性を示すものであり、艦内諸装備のどれを見ても建造当時の国力と工業力の差が歴然とうかがえるものであった。

 私が本艦に在任したのは満1年間であったが、初の日米英同訓練があり、初の洋上給油作業や対潜訓練などを経験し、実に忙しく走り回った。この年度中の「あさかぜ」の燃料消費両は同年度護衛艦隊の総消費量の1割強にも達したのである。
 ちなみに当時「はたかぜ」は特別修理のため本艦は単艦行動が多く、また燃料の割り当て配分制度が実施されていなかった古き良き時代?であった。

 この年の後半期には「あさかぜ」特別修理が当時としては破格の潤沢な修理予算によって実施され、徹底的オーバーホールには国内諸メーカーなども調査研究におとずれ、後の国産艦建造に多大の資料貢献を果たしたのであった。

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