
第34回ピットロードコンテスト(2025) 審査結果発表
主催:株式会社ピットロード
協賛:有限会社モデルアート社
艦船模型専門誌 ネイビーヤード
月刊 ホビージャパン
この度はピットロードコンテストにたくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、下記の通り各賞が選出されましたことを発表いたします。
・使用キットは全て「1/700スケールのピットロード製品」です。
・作者コメントは、ほぼ原文のまま掲載いたしました。
・タイトル、コメント等に環境依存文字や絵文字が使用されている場合、WEB上では正しく表示できないため、できるだけ近い文字等に変更しております。ご理解、ご了承ください。
単艦部門金賞
リシュリュー1943(宮保 岳史 様)
使用キット:W265 フランス海軍 戦艦 リシュリュー 1943
作者コメント:
実艦の写真を基に特に船体の迷彩とその塗装のカスレや汚れの表現に拘りつつ全体のシルエットバランスを大事に必要箇所の高さや大きさの調整を加えてまとめてみました。
見た時の作品のサイズ感は1/700には見えないような印象と目線を寄せた時の没入感のような感覚を感じていただければ嬉しいです。
情景部門金賞
工作艦 明石(Black Flag 様)
使用キット:W37 日本海軍 工作艦 明石
作者コメント:
よろしくお願いいたします。W37 日本海軍工作艦「明石」です。南方での激務を終えて帰港、もろもろの資材補給や傷んだ船体を補修しているところを制作してみました。後方の建物はピットロード SW09「海軍基地」を鎮守府風に、前方の2棟の並んだ建物はピットロード SW23「陸軍基地」を工場兼倉庫風に、それぞれ改作しています。雰囲気だけでも伝われば幸いです。
航空機/戦闘車両部門金賞
Rescue from the sky(ウナムシ 様)
使用キット:S77 自衛隊航空機セット2
作者コメント:
十年近く前にテレビで見た救難の光景が強く心に残っており、記憶をもとに再現してみました。
制作に当たっては、印象に強く残る「陽光を反射するガラス」を銅色のシートを貼ることで表現。
また、救助中ということで機体内部をくり抜き、扉が開いている状態としています。
時間の都合で詰め込みきれなかった部分も多々ありますが、1/700ということでサイズを気にせずに情景モデルの制作を楽しめました。
単艦部門銀賞
あさひ(みっちー 様)
使用キット:J82SP 海上自衛隊 護衛艦 DD-119 あさひ グレードアップパーツ付き
作者コメント:
現行のロービジ塗装で製作しました。
それに合わせて比較的新しい時期の写真や映像を参考に格納庫上のレーダーなど一部パーツの配置を変更しています。
専用エッチングパーツやNEの海上自衛隊艦船装備セット1を組み込みつつ、赤や黄色、緑といった細部の塗り分けも行いました。
ヘリ甲板の白線は「木」のような形から「本」に変化するよう追加された横線があるのでジャンクデカールを用いて再現しました。
情景部門銀賞
継承(雪風:1941~1945)(Kamigiri 様)
使用キット:W232 日本海軍 駆逐艦 雪風 1945(ハイディテール版)、W213 日本海軍 駆逐艦 陽炎 就役時(ハイディテール版)
作者コメント:
電飾と鏡面ジオラマに初挑戦し、歴戦の幸運艦雪風の復員船時代と竣工時を上下に配置し、時代の移り変わりを一つの情景として表現しました。
鏡面構造・ジオラマ・電飾の三要素の両立は困難で、製作中は破損などのトラブルに幾度も見舞われ、試行錯誤とリカバリーの連続でした。
それでも艦の歩んだ歴史と物語を凝縮し、記憶に残る作品を目指しました。
戦いから平和へ、時の重みの一端を感じる作品となっていましたら幸いです。
航空機/戦闘車両部門銀賞
THAT OTHERS MAY LIVE(BKR 様)
使用キット:S76 航空自衛隊機セット4、S77 自衛隊航空機セット2
作者コメント:
今年ドラマにもなった航空自衛隊救難部隊
UH-60JⅡはドアを開けホイスト吊り上げの準備中
海上には緑のマーキングで位置を知らせ
すでに救難員が担架を確保しています
上空ではU-125Aが旋回し安全を確保
緊迫の洋上レスキューをジオラマにしました
単艦部門銅賞
海上自衛隊補給艦AOE-423ときわ(きんやす 様)
使用キット:J98 海上自衛隊 補給艦 AOE-423 ときわ
作者コメント:
横須賀にて何度か見ている補給艦ときわをなるべく現在の姿に近づけるようロービジにて製作しました。古いキットなので船体の上下合わせ目消しや凸モールドの歩行帯の削り→表面処理に時間をかけ、専用エッチング&汎用エッチングを使用し1/700に見えないよう精密に製作していきました。とてもお気に入りの作品になりました!
情景部門銅賞
特撮用ミニチュアを作る人達(青眼鏡 様)
使用キット:W105 日本海軍 特型駆逐艦 雷 1944
作者コメント:
1/700のキットを使って、1/20の駆逐艦 雷 を作る人達を1/35のジオラマで再現してみました。あれもこれもと追加していったらごちゃごちゃした現場になってしまいました。
「制作途中」感を出すのが大変で、ほぼ完成直前のジオラマになりました。
航空機/戦闘車両部門銅賞
ch-101、南極Aヘリポートにて(駄人 様)
使用キット:S30 海上自衛隊 航空機セット
作者コメント:
ch-101が南極Aヘリポートで物資を下ろしている情景をイメージして制作しました。
本体は元キットのディテールを残しつつプラ板を使い、右扉を開いた状態にする加工や、積み下ろしをする人やフォークリフトを自作しました。
ベースは南極Aヘリポートを写真を参考にスケールに合うよう制作しました。ヘリポート上は特徴的なマーキングや英文の再現、地面の方は周囲の雪やコンクリートと土の質感の違いにも力を入れました。
単艦部門入賞
海上自衛隊 護衛艦しらぬい(かすま 様)
使用キット:J85SP 海上自衛隊 護衛艦 DD-120 しらぬい グレードアップパーツ付き
作者コメント:
観艦式での登舷礼を行うシーンを再現してみました。ロービジ塗装に変更、純正エッチングパーツのほか汎用エッチングパーツを使用し、3Dプリントパーツやプラ素材等を使用して出来る限りディテールを追求して製作してみました。次回は大湊へ配備が決まった護衛艦ゆうべつを作りたいです。
単艦部門入賞
軽巡 ”夕張” 1942年ソロモン海戦時(HMS OSO太郎 様)
使用キット:W222 日本海軍 巡洋艦 夕張 ソロモン海戦時
作者コメント:
今回、キットの設定どおり1942年8月の第一次ソロモン海戦出撃前の夕張の製作にトライしました。専用のエッチングパーツを使った他は、マストを自作したぐらいです。唯一、いろいろ資料を参考に前部マストは当時はまだ2本ヤードの背の高いものであったと判断し作ってみました。さすが最近キットで、この程度のデティールアップで、当時既に旧式艦ながら均整のとれた夕張の優美な姿を再現することができたかなと思っています。
情景部門入賞
お色直し(バルバスバウ 様)
使用キット:W222 日本海軍 巡洋艦 夕張 ソロモン海戦時
作者コメント:
乾ドックで夕張がピカピカに整備されているシーンです。
仕事が終わった作業員が並んでその姿を見下ろしている、そんな一幕を切り取りました。
特徴的なリノリウム抑えの表現や小さな船体に沢山の武装が載せられている特徴を考えて楽しく作ることができました
情景部門入賞
CVN-71セオドア・ルーズベルト2006(津田 太 様)
使用キット:M35 アメリカ海軍 航空母艦 CVN-71 セオドア・ルーズベルト 2006
作者コメント:
セオドア・ルーズベルト2006です、トムキャットの2機連続発艦のシーンを再現したく作りました、
アフターバーナーを光ファイバーにて発光させたかったので、配管の関係上あり得ない同時発艦に近い形になってしまいましたが雰囲気は出たかなと思います、格納庫内と艦橋の電飾と艦番号を光ファイバーにて発光させました、
船体はエッチングパーツにてディテールアップしてます、
航空機/戦闘車両部門入賞
順次離陸せよ!(もてきち 様)
使用キット:S53 現用アメリカ軍用機セット 1
作者コメント:
米軍機を離陸準備のタイミングでジオラマ化してみました。ステルス機(F22)と非ステルス機(その他航空機)との外見に違いをつけるために非ステルス機は気持ち多めに汚しました。牽引車など作業車を用いて色味を増やしたり、航空機の機体色と地面の色が被らないように配置に気を使うなど見やすく、また見ていて楽しいジオラマになるように工夫しました。(空軍基地に空母艦載機F18がいるのは御愛嬌ということで…)
航空機/戦闘車両部門入賞
停戦のためのフライト「~緑十字飛行」(中井 健二 様)
使用キット:S66 日本海軍機セット7
作者コメント:
今年終戦80年の節目の年に何か作品を残そうと思い製作しました。
機体自体には大きな改造は施さず、機銃の造形を削りプロペラを透明プラ版で回転状態にした事以外はキットのままです。塗装は全体を白で塗装し、胴体の緑十字は細筆で手書きしました。もう少し小物など製作したかったですが間に合わず一式陸攻単機だけになってしまい、作品に対し飾り台が不自然に大きくなってしまいました。
モデルアート賞
情景部門:マル秘作戦(hashikenken 様)
使用キット:W52 日本海軍 特上機母艦 神川丸、W230 日本海軍 潜水艦 伊13 & 伊14
作者コメント:
史実とは違いますが 水上機母艦から伊号潜水艦へ彩雲と晴嵐の積み込み作業風景です 部品全部にアクリルガッシュの白をスポンジで叩くように塗り 透明水彩絵の具で色を付けて水彩画風にしてみました 瑞雲も追加しています
※作品タイトルの「マル秘」は、実際には「〇」の中に「秘」の文字ですが、環境依存文字(ご使用の端末やソフトウェアによっては表示できない文字)のため、WEB掲載時には「マル秘」と表記させていただきました。
ネイビーヤード賞
情景部門:晴嵐離発着訓練(マーキス@シャガ会 様)
使用キット:W230 日本海軍 潜水艦 伊13 & 伊14
作者コメント:
初めての艦船模型でしたが、いつか戦艦等もかっこよく作れるようになりたく、練習のため全力で作成しました。
伊400同様に晴嵐の離発着訓練はしたと想像し回収時のジオラマとしました。
純正PEをベースに、他社パーツをただ追加するだけでなく、
資料、雑誌、Web上の作例を参考にしながら艦橋左右や格納庫扉等もディティールアップ。
手すりは間隔が合うのがなく、1/350用を加工して追加等しました。
ホビージャパン賞
航空機/戦闘車両部門:英国戦闘機 編隊飛行(たか 様)
使用キット:S32 WWII イギリス空軍機セット 1
作者コメント:
僕は1/700の航空機は必ず飛行形態を作製しています。
この作品では機体の配置にとても苦労しました。
各機が横から見ても上から見てもV字になるよう、また、等間隔になるよう、機体が水平になるよう、また、支柱がなるべく平行になるようしています。とても大変でした。
下面のモールドが精密なので、ついつい下からの撮影画像が多くなってしまいます。
尚、台座は整髪料のキャップを使用しています。
ピットロード社長賞
単艦部門:ある夏の日の雪風(うみのこ造船 様)
使用キット:W252 日本海軍 陽炎型駆逐艦 雪風 1941/1945
作者コメント:
大戦後期の初夏、泊地で停泊中の雪風をイメージ。古写真を見ながらEPや自作パーツでディテールアップし、各所に兵員フィギュアを配置してジオラマ仕立てにしてみました。練度と士気で名高い雪風らしく補給物資や応急木材を満載、よく整備された艦姿を意識してウェザリングの多色重ねで重厚感を出しました。
作り込みは初めてで技術的にまだまだですが、ともに生き抜いた雪風と兵員の方々を思いながら心を込めて作りました。
ピットロード社長賞
情景部門:9月の涼月(4G63 様)
使用キット:W85 日本海軍 防空駆逐艦 涼月 1945
作者コメント:
1945年に大和との水上特攻から奇跡的に生還を果たした駆逐艦涼月が佐世保近くの入り江で浮き砲台として活躍していた終戦直後の9月の姿を各種写真や動画や地形図を基に情景モデルとして製作しました。最大のポイントは涼月の傷痕が良くわかる最も有名な写真で木材で補強された巨大な破孔です。ここをいかに再現するかに注力しました。
全体的に修復しないことが決まっていたことから赤茶けた色合いで末期を表現しました。
ピットロード社長賞
航空機/戦闘車両部門:夜間迎撃戦(mokei358 様)
使用キット:S37本土防空戦
作者コメント:
斜銃の射撃位置につくため、サーチライトを頼りにB29に近づく月光です。サーチライト用のLEDを上から照らすため天地逆に作っています。拡大写真は180度回転させています。
模型を自由に動かせる特殊ゲルを使用して航空機を配置ました。ゲルが大気中の微粒子と同じく散乱を起こすため光の帯が出せます。最後の写真は光源を変更しレイリー散乱による青色を発色させ違った雰囲にしました。
シニア賞
情景部門:束の間の休息 HMS Malaya(タイムクラフト造船所 様)
使用キット:W171 イギリス海軍 戦艦 マレーヤ 1943
作者コメント:
1943年時をモデル化したキットを、艦橋やマストに手を加え、カタパルトの設置、機銃等対空装備の削減などを行い、1941年にアメリカで修理改装される前のクラシカルな状態にしてみました。さらに、木甲板は板目を印刷したクラフト紙を貼り、鉄甲板部は思い切ってリノリウム仕様に塗装し、乗組員のフィギュアとボート類を配置して、地中海のどこかの港内に停泊しているかのような情景に仕上げました。
ジュニア賞
情景部門:戦艦ローマの最期(つくし 様)
使用キット:W264 イタリア海軍 戦艦 ローマ 1943
作者コメント:
戦艦ローマの最期です。1943年にイタリアが降伏したことでローマなどの艦艇に対してドイツ軍が攻撃し、その際のフリッツXがローマに命中した姿を制作しました。2発目が命中した後は2番砲塔が吹き飛んでしまうため一発目の後をイメージしました。有名な沈没前の写真などを参考にして傾斜や白波も忠実に再現しました。初めての迷彩やイタリア艦で楽しめたので良かったです。軍艦旗を用意できなかったのが無念です。
その他の応募作品(エントリー順)
この他にもたくさんの作品をご応募いただきました。誠にありがとうございます。
下記リンク先の別ページにてご覧いただけます。
総評
この度はピットロードコンテストに多数のご応募をいただき、誠にありがとうございます。
オンライン形式でのコンテストを始めて、今年で5年目となります。この形式での開催もすっかり定着したようで、今年は昨年よりもさらに多くの方にご参加いただきました。
審査につきましては、応募作の量もさることながら、今年も力作が多く、大変難航いたしました。毎年のことながら、嬉しい悲鳴を上げています(この悲鳴だけはオンライン化前のコンテストと変わりません)。
昨年もこの場で同じことを書きましたが、ここ数年でデジタルカメラ、特にスマートフォンの性能が上がり、画素数が高く鮮明な画像をお送りいただけるようになりました。これにより、作品を実際にお送りいただいていた以前のコンテストに一段と近い状況で、審査ができるようになったと感じています。
今回の審査の際にも、それにずいぶん助けられました。
今回も各賞と社長賞に加え、シニア賞とジュニア賞を選出しています。長年プラモデルを愛していただいているベテランの方や、プラモデル界の次世代を担う若い方の作品が拝見できてとても嬉しいです。
特に今回はお若い方の応募が多く、プラモデル(スケールモデル)の未来も明るいと、喜ばしく感じております。
弊社としましても、これからも皆様の模型作りの楽しみの一助になりますよう、コンテストの開催を含め、努力邁進していきたいと考えております。
最後になりますが、ご参加いただいた皆様、SNS等で応援してくださった皆様、ご協賛の有限会社モデルアート社様、艦船模型専門誌ネイビーヤード様、月刊ホビージャパン様にあらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。
株式会社ピットロード
代表取締役 鈴木 幹雄













































































































































